新社会人・コンサル業界を目指したい人の必読書「コンサル一年目が学ぶこと 大石哲之」紹介

新社会人へ向けた本はたくさんありますが、そのほとんどは基本中の基本を教えるもので、社会人として数年も経過している人にとっては、あまり役に立つ情報を得ることはできません。自己啓発本の類で似たようなものもありますが、真似をするのが難しかったりと、読んだだけで終わってしまう本も多数あります。努力をすればいいだけですが、「できるだけ楽をしたい」「すぐに真似できる知識が欲しい」と考えるのが僕たち人間でもありますね。

「ビジネス書」には当たり・外れがあり、「これなら自分でもできる」と思える内容の本が「当たり」だと考えているのですが、今まで「当たり」に出会えていませんでした。「コンサル一年目が学ぶこと」に出会うまでは。

本著は慶応大学卒の大石哲之作のビジネス書です。タイトルを見る限りでは、コンサル業界で働いている方向けの本に見えますが、実はそれだけではありません。これから社会人になる方、すでに働いている方にも通用する内容です。仕事のやり方や、仕事に対する考え方も「いい方向」に変わるでしょうし、これからリーダーを目指したい人にもオススメの本です。軽くですが紹介させてください。

大事なことは最初に・要点をわかりやすく話すべし

本著は4章で構成されており、第1章は「コンサル流話す技術」です。簡単に内容を説明しましょう。

会社勤めをしていると、色々な上司と一緒に仕事をすることもありますが、このようなタイプに分かれませんか?

  • わかりやすく説明してくれる上司
  • わかりにくく説明してくる上司

「わかりにくい上司」に関しては、「自分が頭悪いだけなのかな?」とひとまず自分に問題がありそうなのか考えてはみるのですが、周りの同僚に聞いてみると「いや、あの人の話はわかりにくい」なんて評判だったり。新社会人は「自分が悪い」と思い込まずに、周りの意見も聞いて欲しいものです。

上司なら聞き直したり、「どういうことですか?」と聞けばいいだけなのですが、クライアントにも存在しているこのタイプは厄介です。「俺は仕事ができる」と思い込んでいる上長に限って、このタイプが多いような気がします。

「わかりにくい説明をする上司」に共通しているのは、重要なポイントがわからないように話すことなのです。

何が重要なのか結論から話すべし

説明の意味がわからないので聞き直してみると、「なんで言ってることがわからないの?」と聞かれるのですが、話は飛び飛びで、必要のない横文字を多用してきたり、重要な箇所に限っては端折ってきたりなどなど、困った人がいました。

その人以外の話ならよくわかるので、その人の部下に話を聞いていました。そして、ほとんどは「弊社の○○(上長)がすみません」と謝られました(笑)

話がそれましたね。わかりやすく説明するためには、まず結論から話すことが重要です。その後になぜその結論に至ったのか、疑問点をわかりやすく説明していくと、聞いている方も理解しやすくなります。

ストーリー性のある小説ならエンディングに向かって話を盛り上げる必要はありますが、仕事で利用する書類やプレゼンなどにストーリー性は必要ありません。重要な箇所を要点でまとめて、まず最初に提示したらいいのです。時間のない人でも何が重要な点なのか、すぐにわかるのでありがたいです。

文学的な書類なんて必要ありません。時間があれば読んでみたい気持ちもありますが。

新社会人だけでなく管理職も身につけて欲しい「話す技術」

このほか、数字の重要性や事実・論理など、これから社会人になる方にも為になる内容でし、感情でモノを語りがちな管理職の方に読んで欲しい内容が盛りだくさんです。

会議など時間の無駄が目立つ日本企業で徹底してくれると、残業も減って副業に充てる時間や起業準備の時間ができたりと「働き方」も変わってきそうです。

「考え方を考える」ようにして効率を上げる・レベルアップする

第2章は「コンサル流思考術」です。こちらでは、仕事の進め方の基本「考え方を考える」を解説されています。

みんさんは今まで仕事をしていて、どうやって仕事の手順が決まったのか、考えたことはありますか?ルーチンワークをしているのなら、それは一番効率のいい仕事の方法なのでしょう。先輩や上司、過去にやってきた人が考えたものです。

ルーチンワーク以外でも、ある程度は「仕事の仕方」は手順が決まっています。それもまた先輩や上司が考えてきたものです。

今までと同じ手順で仕事を進めていけば、大きな問題は起こらないものの、時代が進むにつれて新しい技術が生まれます。昔は連絡手段といえば電話でしたが、メールの技術が生まれてからは変わりました。好きな時間に連絡できますし、相手の時間を通話という時間で縛ることもない。仕事の効率化が図れるようになったわけです。

「新しい技術」は次々と生まれていき、採用することで効率のいい仕事方法が生まれることもあります。「考え方を考える」ことができる人は、仕事の手順に組み込むこともあります。

ゴールを見据えて逆算して手順を考える

今までやってきた仕事の効率化を図るのは、そこまで難しいことではありませんが、全く新しい仕事を頼まれたらどうしますか?「やったことがないからできない」と断る人もいれば、教わりながら新しいことを始める人もいるでしょう。

でも、「考え方を考える」ことができる人なら、ゴールから逆算して手順を考えます。その上で、「この手順で大丈夫ですか?」と手順を上司に確認します。

僕の中での「仕事ができる人」のイメージは、このような人です。いきなり作業に取り掛かるのではなく、手順や方法を考えてから行動をする。これを徹底すると無駄がなくなります。

本著はコンサル業の方が書いているので、毎回、違ったアプローチが求められるので、自然と身についた考え方なのかもしれません。コンサル業以外でも大事な考え方ですね。

仕事の作業時間の無駄を徹底的に排除する方法

第3章は「コンサル流デスクワーク技術」です。主に「議事録書きのための内容」が盛り込まれています。

「話す技術」と同様、こちらも簡潔さが重要です。発言を全て書いてしまったら、どうでもいい発言も含まれているので読む方も大変です。でも、「どうでもいい」と判断するのはこちらの主観なので気をつけたいところです。

必要なのは、会議で決まったことを書くこと。持ち越した議題や、確認が必要なものをメモ。ざっくりと説明すると、このようになります。

ショートカットを多用するべし

書類の作成スピードにも言及されていて、ツール操作が遅く、ショートカットを利用していない人が多いことを初めて知りました。思い返してみると、会社の同僚でショートカットキーを利用している人は、ほとんど見たことがありません。

僕が働いているのは小さな会社なので極端な例ではありますが、それでもショートカットを利用している人は少なそうです。書類を保存するだけでもツールバーから保存すると1秒ぐらいかかりそうですよね?ショートカットならその4分の1秒もかかりません。極々小さな作業ですが、よくやる作業ですから、1年で見ると大きな差になりそうです。

著者の会社では写真にマウスを利用させず、キーボードだけで作業させるそうです。最初は苦労しそうですが、将来は作業スピードが大幅に上がりそうですね。作業効率のアップは重要です。仕事を早く終わらせれば、さっさと帰れるのですから。

このほか、パワーポイントやエクセルの小技だけではなく、読書術も掲載されています。

業種関係なく重要な「顧客最優先のマインド」は忘れずに

第4章は「プロフェッショナル・ビジネスマインド」です。ここからはコンサル業向けの内容が多数ですが、どのビジネスにおいても共通している「顧客最優先」のマインドの内容です。新人でもプロフェッショナルとして振る舞い、スピードと質も上げる。ここまでのおさらいですね。

僕は経営学をちょっとかじっていまして、コンサルに興味があったので本書を手に取りましたが、思っていたよりはコンサルだけではなく「仕事術」という、社会人なら役に立つ内容が盛り込まれていました。

これからコンサル業に携わる方には役に立つでしょうし、これから社会人になる学生にも読んでほしい一冊です。