48の事例とともに経営・会計力が身につく「儲かる会社の財務諸表 山根節」を紹介

儲かる会社の財務諸表

財務諸表と聞いてほとんどの人は苦い顔をします。バランスシート(BS)やPLと聞いても「なんじゃそりゃ?」なんて疑問を浮かべる人も少なくはないでしょう。

でも、財務諸表は見れた方が絶対にいいです。会社のお金の流れや資産の状況、増益なのか減益なのか、会社の状況がよく見えてきます。働いている会社の財務諸表は見せてくれるかどうかわかりませんが、上場している会社なら4半期ごとに公開されるので、就活生は見た方がいいですし、株をやっている人も見れた方がいいのは間違いありません。

もしも「儲かる会社」の財務諸表に特徴があるなら就活に役立つだけではなく、株をやっている人にも、会社を経営している人にも役立ちます。

本著は実際に公開されている財務諸表を元にして、「儲かる会社」の特徴を説明してくれます。ビジネスマンや、これから独立を考えている方。経営者の方へオススメしたい本書を紹介させてください。

なお、財務諸表は読めた方がいいので、できれば簿記2級程度の知識があった方がスルスルと頭に入る内容になっています。

財務諸表から見えてくる企業の実態

本書は、業界ごとに分けて財務諸表を紹介して解説されています。

  1. エレクトロニクス・IT業界編
  2. 自動車業界編
  3. 小売業界編
  4. 製薬業界編
  5. 住宅・インフラ業界編

財務諸表を見ていると、意外なことに気づきます。バランスシートの資産の部では、何に投資しているのかがわかるため、「ネット通販の会社」だと思っていたのに、実は違うものだったと知ることもできました。

Amazonは小売業・楽天は金融業

例えば、Amazonは誰もが知っている大手の通販サイトです。楽天に関しても同じ認識だったのですが、実は違います。BSを見る限り、Amazonはネット通販の小売店で間違いありませんが、楽天は金融会社と言ってもおかしくありません。

「商品」という資産に多額のお金が流れていれば、「物を売る企業」だということはすぐにわかります。一方で「貸付金」が商品よりもたくさんあれば、それはもう金融業としか言えません。同じ通販の会社だと思っていても、実は違うのです。

メインの業種で儲かっているとは限らない

また、Amazonは通販での利益率が数%と低いことに驚きました。本業だと思っていたのに、ほとんど儲かっていません。実は、利益率だけで見るとクラウドサービスの方が高いのです。kindleを使って電子書籍を買っているので無料のスペースしか借りていませんが、これは意外でした。

セブンイレブンがコンビニ業界で強い理由がわかる

他の小売業で言えば、セブンイレブンがコンビニの中で、なぜ強いのかも語られていて、「言われてみれば」と気づいた部分も多数あります。

例えば、セブンイレブンは製品開発部門が強い。僕はよくスイーツを買いますが、コンビニ独自の商品は見ていても楽しいです。多少の値は張りますが、プライベートブランドの焼売やラーメンは食べたことありますか?焼売はとても美味しいので、一度は食べて欲しいです。

セブンプレミアム ─ 本格肉焼売

気になる企業の財務諸表は見ておこう

本書のように財務諸表を見たことは一度もなかったのですが、しっかりと分析して見てみると、知らなかったことが見えてきます。そもそも、この本を読まなければ、そこまで深く考えもしなかったでしょうね。

就活生で気になる企業があれば、財務諸表を見てみましょう。上場企業なら公開されていますし、非上場でもホームページで公開している会社もあります。思っていた企業とは違うかもしれませんし、「売上」や「資本金」が大きいと、なんとなく「儲かっている会社」「大きな会社」と思ってしまいますが、実は違ったりもします。会社の見方が数字でわかるので、分析してみましょう。

財務諸表は株を買うときの参考にもなります。上場企業なら4半期ごとに公開しているので、最終的な利益がいくらで、その利益がなんの資産に流れているのかもわかり、今後の企業の方針が見えてきます。2年分の財務諸表を見て流れがわかれば、買い時の株も見えてくるのかも?しれません。

本書のおかげで財務諸表の見方が変わりました。株に興味がある人にもお勧めできますし、経営者に必要な知識も詰まっています。サラサラと読むことができるので、ぜひとも手にしてほしい1冊です。

簿記の知識を身につけるのにオススメの本

序盤でも説明していますが、本書を読む前に簿記2級程度の知識はあったほうがいいです。

経営者になるわけでもなく、会計の道に進むわけでなくても、ビジネスマンなら必要な知識だと僕は考えています。資格の学校に通うのも選択肢の一つですが、「知識を持っておく」という程度なら独学でも十分です。オススメの本を紹介しておきます。

パブロフ簿記
パブロフ簿記

資格まで取るなら総仕上げの問題集も必要ですが、知識を身につけるだけならこの2冊だけで十分です。僕はこちらのシリーズで2級まで取れました。

著者は公認会計士でもあり、ホームページで詳細まで解説・予想問題まで出してくれているのでオススメです。