お笑い好きなら読んでほしい!努力の大事さも知れる「天才はあきらめた 山里亮太」を紹介

天才はあきらめた

お笑いコンビ・南海キャンディーズをご存知でしょうか?お笑いに興味がある、詳しい人なら知らないはずもありません。「おかっぱで赤眼鏡の男」と、「大柄な女性」とのお笑いコンビ。この本は、おかっぱの方(最近ではそうでもない)の山里亮太著による芸人魂の記録です。彼の歴史・自伝に近いものがありますね。

「天才はあきらめた」とタイトルにありますが、彼の活躍を知っていれば「いやいや、天才でしょ」と思うはず。そんな方にオススメの本書を紹介させてください。

「何者かになりたい」と芸人を目指す山里亮太

南海キャンディーズの漫才を見たことがあり、「たりないふたり」を見たことがある方なら、山里亮太が天才なのは誰もが知っていることですが、彼は著書で否定しています。自分で「俺は天才だ!」なんていう人もいませんが、これは謙遜なのか?それとも本当に思っていることなのか?

生きていく上で、ほとんどの人は「何者かになりたい」と思うことがあります。これは山里さんも例外ではなかったようです。今でこそ売れっ子芸人ではありますが、「何者かになる」ためのパワーは大きくなければ難しい。目標が大きすぎると、すぐに挫折してしまいます。そこで彼は「モテたい」というわかりやすい目標を立てて、何者かになるために進み始めたのです。

挫折しないように中間目標を立てる

これ、とても合理的ですよね。将来の夢って誰でも持ちますけど、夢が大きすぎると叶えるのは非常に難しい。そこで、現実的な中間目標を立てる。「宇宙飛行士になりたい」という夢を持っても、叶えるのは非常に難しいのですが、「宇宙関係の仕事に就く」ならなんとかなりそうです。そこから宇宙飛行士を目指すのも、大いにアリですよね?

宇宙兄弟で、そんな話があったような気もしますが。

昔から計算しながら生きてきた芸人

彼が「モテたい」と思って芸人を目指したのは高校時代。親友に「やまちゃん、時々おもしろいこと言うからお笑いやってみたら」というのがきっかけです。小さい自信を張り付けて「ハリボテの自信」を作っていく。これによって「俺なんて」という諦める気持ちを跳ね返すようになり、芸人への道を進んで行きます。

高校生の頃で、すでに計算してしたことがよくわかりますね。かなり印象的な一文がありました。

自分の行動をしっかり目的に結びつけて、褒めてあげる。この小さな繰り返しは大きな自信になった。(本著より引用)

ネガティブだからこその考え方なのか、ポジティブな考え方なのか。よくわかりませんが真似していきたいと思います。

一浪して「笑いの聖地・大阪」の大学へ

高校を卒業した後、一浪して大阪の大学へ進学する山里さん。初のネタ見せの場所は学生寮でした。そこで「芸人になるために大阪に来ました」と言ってしまったものだから、寮の先輩から吉本の養成所の願書を書かされたり、「落ちる」と思っていたら合格通知が届いたり。ここでスタートラインを切ったわけです。

大学に通いながら養成所に通っていた彼は、「自分は面白い」という自信もありました。ただ、「相方は絶対に男前」と決めていたそうです。人見知りが邪魔をしましたが、男前の相方を見つけました。

自身で「クズ」という部分がたくさん出てくる

お笑いへの熱い気持ちもあったのか、プライドもあったのか、彼は自分で「クズ」というぐらいに相方に厳しいです。そこには同期のキングコングは養成所時代から売れていたりもして、嫉妬のパワーもあったかもしれません。だからと言って、相方に当たりまくる理由にはなりませんけどね。

本書では「地獄のネタ合わせ」という表現が出てくるぐらいなので、そんなコンビがうまくいくはずもありません。当然、解散を迎えます。

売れかけていた「足軽エンペラー」の時代

解散して一人になった山里さんは講師から男前を紹介されます。そこで組んだコンビが「足軽エンペラー」でした。ここでも暴君山里は存在していて、相方の富男くんに厳しく当たります。「たりないふたり」でも謝罪していましたが、本著の方に詳しく書かれています。

ここでも彼は自分のことをクズだと言っていますし、読んでいる僕も、「確かにクズだな~」と感じました。

ガチンコ漫才道で優勝していた

当時、TOKIOが司会を務めていた大人気番組「ガチンコ!」が放送されていました。僕も見ていたのですが、足軽エンペラーも出演していたようです。全く記憶にありません(笑い)

「ガチンコ漫才道」で優勝するぐらい、うまく行っているかのように見える彼らですが、山里さんのお笑い熱と、彼の中の悪い部分が出すぎて終焉を迎えます。その後「イタリア人」というピン芸人の期間を経て、シズちゃんと出会います。

南海キャンディーズでもクズ・山里亮太は健在

南海キャンディーズは、はじめからうまくいっていたわけではありません。M-1の決勝に行けたからといって、うまく行っていたわけでもありません。

むしろ、M-1という魔物に取り憑かれてしまい、そこから解散、芸人を辞めることを考えるまでに、彼は悩み、苦悩していたのです。

ここでも彼らしい「クズ」な部分も良く見えてきます。仲の良い芸人のオードリー・若林さんが彼のことをよく「クズ」と言ってましたが、「なるほど」と感じる箇所はたくさんありました(笑)

今では綺麗な奥さんもいますし、くっつけたキューピットは相方でもあるという「素晴らしいコンビ」になっていますが、そこに至るまでに何があったのか。気になる方は本書をお読みください。

天才・山里亮太を知るための本

「天才はあきらめた」というタイトルではありますが、山里亮太をご存知であれば知っているはず。「え?天才でしょ?」と。「さよならたりないふたり」をHuluで全て見た後に、これを書いています。見てみたら誰でも天才だってわかります。ほぼアドリブの漫才で、あんなツッコミなんてできませんってば(笑)

「どうやって、山里亮太という天才が産まれたのか」この本を読むことで、ほとんどのことはわかります。「ほとんど」というのは、彼にはまだ先の道があるからです。

お笑いが好き、「たりないふたり」が好きだという方は、一読してもらいたい一冊。なお、あとがきは若林正恭さんです。彼のエッセイ「ナナメの夕暮れ」も面白いです。この二人のコンビ、大好きです。

「たりないふたり」を知らない方は、本当に見たほうがいいです。「飲み会の断り方」などネガティブなものを笑いにしてくれる二人は最高です。

hulu